-
[ 2011-09 -13 18:44 ]
1

ある場合に運命っていうのは、
絶えまなく進行方向を変える局地的な砂嵐に似ている。
君はそれを避けようと足どりを変える。
そうすると、嵐も君にあわせるように足どりを変える。
君はもう一度足どりを変える。
すると嵐もまた同じように足どりを変える。
何度でも何度でも、
まるで夜明け前に死神と踊る不吉なダンスみたいに
それが繰りかえされる。
その嵐はどこか遠くからやってきた
無意味な なにか じゃないからだ。

そいつはつまり、君自身のことなんだ。
君の中にある なにか なんだ。
だから君にできることといえば、
その嵐の中にまっすぐ足を踏み入れることなんだ。
その嵐は千の剃刀のように
するどく生身を切り裂くんだ。
何人もの人たちがそこで血を流し、
君は両手にその血を受けるだろう。
それは君の血であり、
ほかの人たちの血でもある。

そしてその砂嵐が終わったとき、
どうやって自分がそいつをくぐり抜けて
生きのびることができたのか、
君にはよく理解できないはずだ。
でもひとつだけはっきりしていることがある。
その嵐から出てきた後、
君の自生は変わっているんだ。
ビューティフルに。

▲
by bunkers-blog
| 2011-09-13 18:44
| 「男」の映画
1